約10年ぶりのアメリカ上陸。ニューヨークでの生活、写真。
by NYlawyer
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LBO, Dividend Recap, KKR
Highly Leveraged Transactionでは、いわゆるレバレッジを利用した取引形態を概観。
アサインされた論文も面白い。
・Beatrice: A Study in the Creation and Destruction of Value
・Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBO
Highly Leveraged Transactionの一つ、LBOは、最近日本でも増えてきたが規模も数もアメリカに比べればまだまだといったところか(参考:元GSの服部氏寄稿「LBOブーム到来は必然」2006年4月25日日本経済新聞・経済教室)。また、Dividend Recapもあまり日本では見受けられない(詳しくは良く知らないが、最近、某メーカーの案件でPEファンドが実行したらしい)。Dividend Recapは簡単に言えば、ローンや社債で資金を調達してそれを原資に株主に配当あるいは自社株買いをするという取引で、法的にはさほど複雑ではない。おそらく、デットの出し手がいるかどうかが、実務的には一番重要なのだろう。
目的はもちろん株主への利益還元であるが、借金して配当するということで評判はあまり宜しくない。この評判が良くないというのは日本だけではなくこれが「流行っている」アメリカでもそうで、Dividend Recapには批判がある(もちろん規模・金額とか、タイミングの問題にもよるが)。
ただ、Dividend Recapはファイナンス理論のControl Function of Debt(負債の規律効果)からは正当化されることになる。すなわち、会社内部に余剰資金を抱え込むのではなく、またデットでファイナンスをすることで会社経営陣が株主や市場からモニタリングされ、エージェンシー・コストも下がって良いというわけである。最近WSJの記事でもDividend Recapを実施するPEファンドはこれを正当化事由として挙げていたし、ちょっと前のBusiness Weekの特集も要注目:Buyout Mania's Mountain Of Debtだ。
この負債の規律効果はLBOを実施する理由の一つにもなっていて、実際、上掲Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBOに出てくるレバレッジの高さには驚いてしまう。ただ、このケースはかなり古いものなので近時のトレンドと乖離しているようで、最近ではここまで借入比率を高めるということはないようだ。
日本のLBOファイナンスでは、シニアのバンクデットと(劣後ローンと)エクイティで済んでしまうケースが多いような気がするし、メザニンを入れている案件もあるものの量は圧倒的に少ない印象を受ける。最終的にはスポンサーが劣後ローンという形で補うこともあるだろう。結局メザニンが出るかどうかは、Junk Bond、もとい、High Yield Bondの市場が醸成されるかどうかによるのだろう。
あと、個人的に興味があるのが優先劣後の組み方。日本では優先劣後といってもほとんどの場合デットでシニアとジュニアだけ(要はsecuredかそうでないか)なので特に問題ないが(もちろん優先劣後の合意の有効性という論点はあるけど。)、こちらでは結構な数のlayerになることもあるようなのでそこが法的にどう手当てされているのか気になるところ。
ところで、LBOに必ずといっていいほど出てくるのがKKR。ちょっと意外だったのだが、実はこのKKRはホームページを持っていて、クローズしたディールを公表している。
KKR関連のトピックで興味深いのは、
ということで、今日は投資ファンドのitsanyclifeさんとI-BankerのHarryさんといろいろお話させていただいたので、勢いで書いてみた笑。写真↓はKravis。我々ではありません。
アサインされた論文も面白い。
・Beatrice: A Study in the Creation and Destruction of Value
・Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBO
Highly Leveraged Transactionの一つ、LBOは、最近日本でも増えてきたが規模も数もアメリカに比べればまだまだといったところか(参考:元GSの服部氏寄稿「LBOブーム到来は必然」2006年4月25日日本経済新聞・経済教室)。また、Dividend Recapもあまり日本では見受けられない(詳しくは良く知らないが、最近、某メーカーの案件でPEファンドが実行したらしい)。Dividend Recapは簡単に言えば、ローンや社債で資金を調達してそれを原資に株主に配当あるいは自社株買いをするという取引で、法的にはさほど複雑ではない。おそらく、デットの出し手がいるかどうかが、実務的には一番重要なのだろう。
目的はもちろん株主への利益還元であるが、借金して配当するということで評判はあまり宜しくない。この評判が良くないというのは日本だけではなくこれが「流行っている」アメリカでもそうで、Dividend Recapには批判がある(もちろん規模・金額とか、タイミングの問題にもよるが)。
ただ、Dividend Recapはファイナンス理論のControl Function of Debt(負債の規律効果)からは正当化されることになる。すなわち、会社内部に余剰資金を抱え込むのではなく、またデットでファイナンスをすることで会社経営陣が株主や市場からモニタリングされ、エージェンシー・コストも下がって良いというわけである。最近WSJの記事でもDividend Recapを実施するPEファンドはこれを正当化事由として挙げていたし、ちょっと前のBusiness Weekの特集も要注目:Buyout Mania's Mountain Of Debtだ。
この負債の規律効果はLBOを実施する理由の一つにもなっていて、実際、上掲Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBOに出てくるレバレッジの高さには驚いてしまう。ただ、このケースはかなり古いものなので近時のトレンドと乖離しているようで、最近ではここまで借入比率を高めるということはないようだ。
日本のLBOファイナンスでは、シニアのバンクデットと(劣後ローンと)エクイティで済んでしまうケースが多いような気がするし、メザニンを入れている案件もあるものの量は圧倒的に少ない印象を受ける。最終的にはスポンサーが劣後ローンという形で補うこともあるだろう。結局メザニンが出るかどうかは、Junk Bond、もとい、High Yield Bondの市場が醸成されるかどうかによるのだろう。
あと、個人的に興味があるのが優先劣後の組み方。日本では優先劣後といってもほとんどの場合デットでシニアとジュニアだけ(要はsecuredかそうでないか)なので特に問題ないが(もちろん優先劣後の合意の有効性という論点はあるけど。)、こちらでは結構な数のlayerになることもあるようなのでそこが法的にどう手当てされているのか気になるところ。
ところで、LBOに必ずといっていいほど出てくるのがKKR。ちょっと意外だったのだが、実はこのKKRはホームページを持っていて、クローズしたディールを公表している。
KKR関連のトピックで興味深いのは、
・KKRの投資案件ベースでのリターンはものすごい数字だが、「均した」数字では、S&P500を下回っているというデータもあるということことなどか。
・それにも拘らずどうして投資家が集まるのかいうと、Yermackに言わせれば担当者への"Wine and Dine"
・KKRはfounderのKohlberg, Kravis and Robertsの頭文字だが、Kohbergは初期の段階でKravisとRobertsの二人に追い出されてしまった
ということで、今日は投資ファンドのitsanyclifeさんとI-BankerのHarryさんといろいろお話させていただいたので、勢いで書いてみた笑。写真↓はKravis。我々ではありません。
by NYlawyer
| 2006-05-19 13:26
| Law School