約10年ぶりのアメリカ上陸。ニューヨークでの生活、写真。


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ロースクール的コーポレート・ガバナンス論 経営判断の原則編③

前に「BJRはDuty of Loyaltyの問題には適用されない」とサラっと書いてしまったが、これは一体なぜなのだろうか。
BJRは、Fiduciary Dutyの3つの義務のうち“Duty of Care”に違反したかどうかを判断する際に用いられるのみである。
今回は、この問題を考えてみる。

BJRのRationaleとの関係では、Duty of Loyaltyが問題となるような行為(以下に述べる。)を取締役が行うことを期待して株主は経営を委託しているわけではないし、Duty of Loyaltyが問題となる行為を取締役がすると株主のリスク分散の判断の前提が狂ってしまうので、取締役のリスク・テイキングを後押しするという説明や、株主はリスクヘッジが可能であるとの説明はいずれも採用できないことになるであろう。

さらに、Dutyの性質からも説明できるのではないかと考えられる。分かりやすくするため、3つの信認義務のうち、Duty of CareとDuty of Loyaltyの2つを念頭に置く。
まず、Duty of CareとDuty of Loyaltyとは何か?であるが、Duty of Careとは、受任者は自分と同じ立場にある者と同程度の注意・技能・慎重さをもって義務を履行しなければならないという義務である。取締役について言えば、受任者である取締役は取締役という立場にあるものが通常であれば有しているであろう注意・技能・慎重さをもって取締役としての義務を履行しなければならない、ということになる。
また、Duty of Loyaltyは「忠実義務」と訳されることが多いが、藤田教授によれば、①受任者は本人の利益と自分個人の利益とが衝突するような立場に身を置いてはならない、②受任者は信認関係に基づく職務の遂行に際して、職務上の地位・知識・機会などから生じる利益を自己又は第三者のものとすることは許されない、の2つが基本になるとされる。藤田友敬「忠実義務の機能」

次に、Duty of CareとDuty of Loyaltyはどのような性格の義務(nature of duty)であるのかを見てみる。
Laby, Arthur B., "Resolving Conflicts of Duty in Fiduciary Relationships" . American University Law Review, Vol. 54, p. 75, 2004によれば、 Duty of Careは積極的(Positive)な義務であるが、Duty of Loyaltyは消極的(Negative)な義務である、という説明がされる。それぞれ、positive・negativeは能動的・受動的と訳してもいいかも知れない。
敷衍すると、積極的という意味は、「義務を履行するにあたっては○○をしなければならない」という性格の義務であるという意味である。
これに対して、消極的という意味は、「○○をしてはならない」という性格の義務であるという意味である。例えば、受託者は委託者の財産を自己の利益を図るために利用してはならない、弁護士は業務上知り得た依頼者の秘密を他人に漏らしてはならない、という言い方をすると分かりやすい。取締役の義務との関係では、自己取引(self-dealing)、会社の機会の利用(Corporate Opportunity)、競業禁止(Competition)、会社支配権をめぐる争い(Corporate Control)などの場面でDuty of Loyaltyは問題となる。

明示的に述べた文献は見つけていないが、このように考えると、「BJRは信認義務のうちDuty of Careにしか適用されない」というテーゼは、上記のような義務の性質によるということができるものと思われる。つまり、何かの行為を能動的にしなければならない場面で取締役がビジネス上の判断(ex. このプロジェクトに投資する・投資しないの判断)を下したときは、裁判所は後知恵でこれを判断(second guess)すべきか否かという形でBJRは適用され機能するが、そもそも「してはならない」とされる行為(ex. 利益相反取引)をしてしまったときには「ダメなものはダメ」なのであり、上記のような形での審査に馴染まないと言えるからである。

このように義務の性質に照らして考えると、「BJRはDuty of Loyaltyの問題には適用されない」というテーゼに納得することができる(はず)。

上記テーゼに納得したとしても、Duty of CareとDuty of Loyaltyが同時に問題となるような場面(義務の衝突)ではどう考えるべきなのか、BJRを適用するのか、あるいはEntire Fairnessを持ち出すのかが次に問題となるのであるが、これは省略(詳しくは、前掲Labyを参照)。

次回は、BJRは執行役(Officer)に適用されるべきかという問題について。
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by NYlawyer | 2006-10-12 09:59 | Law and Business