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約10年ぶりのアメリカ上陸。ニューヨークでの生活、写真。


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ローファームのStaffing

米国のローファームの業務の特徴の一つに「分業化」が挙げられる。Staffing=人のやり繰り、もその一つである。

staffingとは、要は、新規の案件を始めるときに人が足りない案件があるときや、緊急に増員が必要なときに余裕のありそうなアソシエイトに「仕事を割り振るという仕事」のことである。
staffing担当弁護士パートナーもいるが、実際にこの仕事をしているのは弁護士ではなくstaffing担当の事務員である。

このstaffingという仕事自体は別にたいしたことはない。というのは、「人が足りないんだけど」というリクエストをどこかのチームから受けて、(おそらく業務分野と期間を確認したあとで)適当にアソシエイトにメールを流して終わりだからだ。しかも、複数のアソシエイトに同時に且つ別々に流しているので(これが意味分からん)、自分が返事をしたときには「もう見つかりました」という返事が来ることも稀ではない。
さらに、staffing担当者が説明する案件内容ははっきり言って当てにならないため、「週末だけ」とか「クロージングまで」とか「ここの分野だけ」というはずが、ダラダラ引きづられたりいうことはよくあることだ。そもそも、「週末だけでいいから」と説明される仕事が面白い仕事のはずがないし、「クロージングが来週の●曜日だから手伝って」という仕事がどんな仕事かなんて何年か弁護士をやっていれば分かってしまうだろう。
さらにさらに、語弊を恐れずいえば、実際に仕事をせずに案件を振っているだけの人間がその仕事はこんなに面白いとか、こんな内容の仕事だ何て言えるわけがないのである(staffingをしている人が弁護士でないということもあるが)。そう考えると、あえて担当者を置いてまでするような仕事なのかという気がするのである。これで誰かがハッピーになっているとは思えない(強いていえばパートナーか?)。
今の時期は人繰りがどうもタイトなようで、この種の照会が多くはっきり言ってうっとおしい。先日も、良く仕事をしていたパートナーから某案件を"something very interesting!"とアサインされたのだが、これまた何ともアホなシニア・アソシエイトの下で働かざるを得ないことになり、非常にうっとおしい(このパートナーにうまく騙された気がする笑)。頭が良いのか悪いのかは知らんが、要領・ロジスティクスが非常に悪く、こんなアホに付き合っている時間が本当に勿体無い。

今の事務所では、チームのメンバーが休みを取ったり別の案件で忙しくなると、チームメンバーは入れ替わり立ち代り交代する。米国のローファームには弁護士が多いこともあり、こういうことが可能なのである。人の融通がとてもよく利くことで過度に忙しくなりにくいと言えそうだが(例えば、休暇や用事をつぶす必要がないため)、案件がクローズするまでにメンバーがコロコロ変わることが効率的かどうかは別の問題である。

しかも、上で書いたようにいろんなアソシエイトにメールを出していろんなチームから人を引っ張ってくるので、今まで仕事をしたことのない人と組むことになり、仕事のやり方がわからずそれなりに大変だ。そして、途中から入る人間には全体を鳥瞰することは期待されておらず、「ここだけ見てくれ」という非常にスコープの狭い仕事となることが多い。何よりも、アソシエイトは交換可能なロボットのように扱われていて(というと言い過ぎ?)、働く環境としては非常によろしくないと思う。さらにいうと、こんな感じで仕事をしていては、チーム内やクライアントとの長期の信頼関係を築けるわけがない。これでは満足感もやりがいもないだろう。
(予断だが、自分はこういうstaffingのやり方は、パートナーシップの報酬システム(完全ロックステップ)と密接に関係していると思っているのだが、さて。)

最近結構楽しく仕事をしてきたのだが、終わりに近づいてきたところで、何ともイケてない部分をまた見ている気がする。
ローファームのStaffing_e0036628_1305362.jpg

by NYlawyer | 2007-07-01 13:02 | Law Firm