約10年ぶりのアメリカ上陸。ニューヨークでの生活、写真。


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見えないアメリカ (講談社現代新書 1949)


ヤバい経済学 [増補改訂版]


まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか


私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書 (723))


政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年


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「みんなの意見」は案外正しい


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ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)


グーグル革命の衝撃 (NHKスペシャル)


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生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)


ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略


ザ・ペニンシュラ・クエスチョン―朝鮮半島第二次核危機


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ビジネスは人なり 投資は価値なり―ウォーレン・バフェット


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Sisters-In-Law: an Uncensored Guide for Women Practicing Law in the real world (Sphinx Legal)


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Corporate Finance


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カテゴリ:Law School( 40 )

LBO, Dividend Recap, KKR

Highly Leveraged Transactionでは、いわゆるレバレッジを利用した取引形態を概観。
アサインされた論文も面白い。
Beatrice: A Study in the Creation and Destruction of Value 
Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBO


e0036628_13242216.jpgHighly Leveraged Transactionの一つ、LBOは、最近日本でも増えてきたが規模も数もアメリカに比べればまだまだといったところか(参考:元GSの服部氏寄稿「LBOブーム到来は必然」2006年4月25日日本経済新聞・経済教室)。また、Dividend Recapもあまり日本では見受けられない(詳しくは良く知らないが、最近、某メーカーの案件でPEファンドが実行したらしい)。Dividend Recapは簡単に言えば、ローンや社債で資金を調達してそれを原資に株主に配当あるいは自社株買いをするという取引で、法的にはさほど複雑ではない。おそらく、デットの出し手がいるかどうかが、実務的には一番重要なのだろう。

目的はもちろん株主への利益還元であるが、借金して配当するということで評判はあまり宜しくない。この評判が良くないというのは日本だけではなくこれが「流行っている」アメリカでもそうで、Dividend Recapには批判がある(もちろん規模・金額とか、タイミングの問題にもよるが)。
ただ、Dividend Recapはファイナンス理論のControl Function of Debt(負債の規律効果)からは正当化されることになる。すなわち、会社内部に余剰資金を抱え込むのではなく、またデットでファイナンスをすることで会社経営陣が株主や市場からモニタリングされ、エージェンシー・コストも下がって良いというわけである。最近WSJの記事でもDividend Recapを実施するPEファンドはこれを正当化事由として挙げていたし、ちょっと前のBusiness Weekの特集も要注目:Buyout Mania's Mountain Of Debtだ。
この負債の規律効果はLBOを実施する理由の一つにもなっていて、実際、上掲Organizational Form and the Consequences of Highly Leveraged Transactions: Kroger's Recapitalization and Safeway's LBOに出てくるレバレッジの高さには驚いてしまう。ただ、このケースはかなり古いものなので近時のトレンドと乖離しているようで、最近ではここまで借入比率を高めるということはないようだ。

日本のLBOファイナンスでは、シニアのバンクデットと(劣後ローンと)エクイティで済んでしまうケースが多いような気がするし、メザニンを入れている案件もあるものの量は圧倒的に少ない印象を受ける。最終的にはスポンサーが劣後ローンという形で補うこともあるだろう。結局メザニンが出るかどうかは、Junk Bond、もとい、High Yield Bondの市場が醸成されるかどうかによるのだろう。

あと、個人的に興味があるのが優先劣後の組み方。日本では優先劣後といってもほとんどの場合デットでシニアとジュニアだけ(要はsecuredかそうでないか)なので特に問題ないが(もちろん優先劣後の合意の有効性という論点はあるけど。)、こちらでは結構な数のlayerになることもあるようなのでそこが法的にどう手当てされているのか気になるところ。

ところで、LBOに必ずといっていいほど出てくるのがKKR。ちょっと意外だったのだが、実はこのKKRはホームページを持っていて、クローズしたディールを公表している。
KKR関連のトピックで興味深いのは、
・KKRの投資案件ベースでのリターンはものすごい数字だが、「均した」数字では、S&P500を下回っているというデータもあるということ
・それにも拘らずどうして投資家が集まるのかいうと、Yermackに言わせれば担当者への"Wine and Dine"
・KKRはfounderのKohlberg, Kravis and Robertsの頭文字だが、Kohbergは初期の段階でKravisとRobertsの二人に追い出されてしまった
ことなどか。

ということで、今日は投資ファンドのitsanyclifeさんとI-BankerのHarryさんといろいろお話させていただいたので、勢いで書いてみた笑。写真↓はKravis。我々ではありません
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by NYlawyer | 2006-05-19 13:26 | Law School

MA Confidential

M&Aの授業は、Wachtell, Lipton, Rosen & KatzのKatzとGordon弁護士が教えるということで期待していたのだが、終わってみれば、「まあまあ」といったところ。

e0036628_1201258.jpg(←Katz)
圧倒的なディールフローと経験をバックにした講義を受けることは他ではなかなかできないし、同事務所作成のマテリアルその他の公開資料を含めて配布される資料はどれも面白いものばかり(たまに守秘義務の方は大丈夫なの?と思うような話や資料もあるのだが。。)。配られる資料は毎回毎回かなり多いのだが、読んでいかないと面白くない。講義には何度も書いているRestuructuirng Firms and Indusrtiesで出てくるような話もあって、色々よく知っているなあと今更ながら感心する。あと、今年に入ってから話題になるようなDealが多くアナウンスされているので、トピカルなニュースも適当に授業の冒頭で取り上げられていた。これが評価点。

ただ、弁護士であって教育者ではないので教え方は「いまひとつ」というところで、これだけの案件と経験があればもっともっと面白い講義ができるはずなのになあと思ったのは一度や二度ではない(もちろん、かなりの激務の間を縫ってロースクールに来ているので、彼ら自身も結構大変なのではないかと思う)。これが及第点。

e0036628_118169.jpg内容は、当然ながら実務的だからケースブックを読み込んだりするようなことはせず、ディールのプレイヤーの話から、ディールが起きる背景だとかの話も色々ある。でも、やはり面白いのは、Takeover Defense MechanismとFiduciary Dutyの話とこれらに関する一連の判例。日本でも最近、M&A取引に関連する判例が徐々に出てきているが、アメリカの会社法の判例の数に比べればかなり少ない。積み重ねられてきた判例法が取締役の行動規範となっているのが良く分かる(ちなみに、憲法(Constitution)とか契約法(Contract)とかを履修していないので、結果的に、この授業は、「判例の積み重ねがルールになっている」ということを実感できた唯一の授業だ)。Delaware州裁判所関連だけでも相当な数に上るし、判決そのものも当事者・経営者の人間模様に触れていたりで、読み物としても結構面白い。彼らの事務所が代理した有名な事件が授業でとり上げられることもあるわけで、これは明らかにこの授業ならではの魅力である。

こう書いていると、確かにミーハー的な要素も無いわけではないのだが、じゃあM&Aをどこの事務所の誰が教えても良いのかというとやはりそうではない気がするし、ちょっと大げさに言えば僕はこの授業を受けられたことをprivilledgeだと思うし(日本の渉外弁護士の仕事のやり方も欧米の弁護士とほとんど変わらない時代になったと言われており、恐らくそれはその通りなのだろうけれども、アメリカのトップファームの後ろを追っかけているのもまた事実だ。)、ロースクールが実務の専門家によるこういう授業を設けていることは肯定的に評価できるのではないだろうか(”Why Watchell Lipton, not Cravath?”と聞かれれば、なんといっても、Liptonその人が大学のChair of Board of Trusteeである)。

しかししかし、このWachtell, Lipton, Rosen & Katzの弁護士が教えるM&Aの授業も、2006-2007Academic Yearではオファーされていない。大丈夫なんだろうか?

Chambers & Partnersによる事務所紹介
Top law firms rake in bigger bucks、USATODAY
The lawyer.Com
As the world's most profitable law firm once again, Wachtell Lipton Rosen & Katz increased its PEP by a staggering 」327,000 in the past year to give it a final profit figure of 」1.9m per partner.
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by NYlawyer | 2006-05-15 01:16 | Law School

Bridging Finance Theory and Practice

e0036628_4185795.jpgRestrucutring Firms and Industriesの最後の何回かは、Executive Compensation, Top Management Turnover and Succession, Shareholder Activismだったのが、時間が押していたため、いずれのトピックもかなり端折った内容になってしまっていた。

ちなみに、いま、Enron裁判の元CEOのKenneth Layの本人尋問が行われているのだが、司法省からYermackに、検察側の反対証人・Expert Witnessとして出廷してくれないかという打診があったらしい笑 今まで書いてきたので分かるとおり、彼はいろんな会社のいろんなCEOをバサバサ切ってきたので、御呼びが掛かったらしいのだ。しかし、予定期日に旅行に行く予定だという理由で断ってしまった。法廷でどんな証言をするのか考えただけでも楽しみだが、非常に残念だ(ミーハー的見解)。

さて、このRestrucutring Firms and Industries、個人的には、M&Aとあわせて春学期の授業でかなりの満足度。前にも少し書いたけど、同じテーマを異なる視点からとり上げる授業を複数とると、"Interactive"になって、実りが多かった気がする。




特に、このRestrucutring Firms and Industriesは、歴代日本人留学生の評価通り、今まで法律家として持ち合わせていなかった「視点」を提供することを目的としており(もっとも、ビジネススクールの授業なので、ロースクールの学生のことだけを考えているわけではない。)、また、アサインされる論文もどれも面白かった。ここからイモヅル式に辿っていくそういう時が、勉強していて面白いと感じるときである。彼は博士課程用のゼミのようなものも担当しているので、こちらでアサインされている論文群も時間があったら目を通そうかと思っている(くらい面白いということ)。

今まで持ち合わせていなかった「視点」というのがどういうものなのか、例えば、ある企業のバイアウトに関して、クライアントと次のような会話が交わされたとする。

依頼者:
で、ですね、今般ですね、NewCoが既存の株主から株を買い取りまして・・・以下省略・・・仕上がりとしてはこのようになる、と(ここでパワポのチャートが出る)。
で、そのタイミングでですね、デットの方をリファイナンスするので、ここをうちがシンジケートする、と。
つきましては、そのローンの契約一式のですね、ドラフティングをお願いしたい、と。

NYlawyer:
なるほど(リファイナンスですね)。

弁護士になりたてのころは「リファイナンス」って意味も良く分からなかったが、その後、この種の取引に「リファイナンス」というものが付き物であることは経験上分かるようになる。しかし、金利その他の取引条件が変更になるとか、いくつかあった貸付が1つに纏まるとか、新/旧レンダーと新スポンサーのコマーシャルな関係だとか付随的な事情はいろいろ知識が付いてきてはいたものの、当事者が、「なぜ、ここで、リファイナンスをするのか(することになるのか)」という突っ込んだ理由は良く分からないでいた。

こういう頭で、例えば、
Spinoffs and Wealth Transfers: The Mariott Case, Robert Parrino University of Texas at Austin - Department of Finance
などを読まされると、「ふーむー、なるほど」となる訳である。
あるいは、ローンや社債につきものの債務負担行為禁止のコベナンツも、どういう経緯で採用されるに至ったのか、実際の案件の分析・研究を通じて知ることができる。案件や実証研究が沢山あると、こういう形でフィードバックも得られるのかと羨ましくもあったりする。

もちろん、別にこれを知ったからといって契約書を作る技術だとかクライアントへのサービスの質だとかに直接の影響があるとは思えない。が、ビジネスロイヤーとして経済取引の仕組みを理解することがリーガルアドバイスと同じくらい重要なことだとすると、この種の「開眼」は貴重なものではないかと自分では考えている。
ただ、残念なことに現時点では、Yermackによるこの授業は2006-2007にオファーされていない。どうするのかしら?

最後に一つYermackに聞こうと思っていた下らない質問があったのだが、時機を失してしまった。残念。
“Do you think greed is good?”

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by NYlawyer | 2006-05-14 04:29 | Law School

The Day Before the University Commencement

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明日、大学(University)全体の卒業式が、ワシントン・スクエア・パークで行われる。大学院(School)の卒業式はこれとは別に行われる。

More
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by NYlawyer | 2006-05-11 07:46 | Law School

Two more exams and it'll be over.

今週後半のニューヨークはすっかり夏の陽気だ。
半袖ポロシャツ、短パン、サンダルで歩きながらアイスクリームを食べる人や、一見して観光客と分かる人が街に繰り出しており、活気に溢れている。日差しも結構強い。
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そんな中、ロースクールは試験期間の真っ最中。
図書館の窓のないフロアにいると、ほんとに、暗室で育てられているモヤシの心境になる。

日本もゴールデンウイークで、天気もまあまあだとか。
司法試験受験生のときは択一試験直前だからゴールデンウイークなんてものは当然なく、仕事していたころもなぜか僕は4月の下旬から動く案件というのに関与することがあって、前半か後半のどちらかは「今日も絶好の行楽日和です」なんていうお天気お姉さんのレポートを聞きつつ、仕事をしていた。

春学期は、In-classが2つと、TakeHomeが2つの合計4つ。なお、今回のExamSoftはバージョンアップされていて、秋学期にヒドイ目にあったトラブルは解決されているらしい(と、コンピュータルームの兄ちゃんは言っていた)。

残り後2つで試験はすべて終了し、卒業式へと舞台は移る。
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by NYlawyer | 2006-05-06 08:10 | Law School

Last Class at Law School

追記) ↓と、書いた後でそらまめRRZさんのLast Classを拝見すると、なんだかいい話があるじゃないですか(憲法っていう科目の性格もあるかも知れませんが)。。。ちなみに僕の最後の授業はYermackだ(彼はどちらかというと茶化し系)。

あとは、ロースクールより授業開始が遅かったビジネススクールでの講義を残すのみ。
去年渡米する前に読んだRemember Who You Are: Life Stories That Inspire the Heart and the Mindに描かれている最終講義(@ハーヴァード・ビジネス・スクール)は、教授が目の前の学生たちに人生についてのメッセージを贈る時間だった。
しかし、そんなものはロースクールには、残念ながら存在しない笑。
淡々とシラバスに沿って進み、時間通りあるいはいつもより早く講義を終えるだけで、自分の体験に基づく感動する話も学生を鼓舞するような内容の話もない。
そもそも、そんな感動秘話を披露したところでlawyerはシニカル?冷めている?ひねくれている?から、せいぜい「へー」って受け止めるくらいだろう。
ニュースになるような企業の買収やファイナンスの世界も華やかに見えるが、中にいるlawyerの仕事は本当に地味でマニアックな作業である。lawyerも華やかなキャラっていうのはあんまりいない(事務所によってカルチャーに差はありますが笑)。
ま、そんな「役割」を再確認する意味で、Remember who you areか.
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by NYlawyer | 2006-04-26 05:16 | Law School

Toward the end of Semester

早いもので来週からFinal Examである。

前にも書いたと思うけど当ロースクールでは最終講義後試験開始前の試験準備期間というものがない。LLMとJDとで試験時間や成績の付け方に差をつけるということもない。
この辺は日本人に限らずLLMには結構不満があるようで、先日も少し話題になったのだが、やはり一年しか居ないLLMに対するケアは決して厚いとはいえない(もう少しこじんまりした学校では、親身になっていろいろ世話を焼いてくれると聞く)。コモンロー・判例法の国で法律を勉強するにあたってのイントロダクションや、セメスターの過ごし方、試験勉強の仕方、答案の書き方、判例検索の仕方(WestlawやLexisNexisの使い方)、過去問やアウトラインの保存場所などについてロースクールの方が教える機会はなく、ウェブその他与えられた媒体を読んで気づくとか、友人から教えてもらってはじめて気づくというお寒い状況である。まあ、はっきりいって非効率であるしフェアでもない。

もちろん、留学生が250名もいてマジョリティなのでアクションをとることもできるのだが、そこは所詮一年しか共に過ごさない間柄。それらの事情で、声はあったとしても反映はされにくいようだ(典型的な、collective action problemですね)。そらまめRRZさんのエントリー:AdvocacyとPrejudice
まあ、言い出したらキリがないんですけど。

====

昨日木曜日の23:59までに労使交渉が決着しない場合は、マンションやコンドミニアムのドアマン、コンシェルジュ、修理工たちのユニオンがストに突入する予定だった。なんでもピケラインがはられれば入り口に警備員を配置するとか、IDとパスポート他身分証明書がなければ住民も玄関から中へ入れてもらえないとか、ゴミは自分でゴミ捨て場までもって行くことになるとか、ストになるとこれまた面倒くさそうだったけど、ぎりぎりで合意・ストは回避されたらしい。
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by NYlawyer | 2006-04-22 12:34 | Law School

となりの芝は青い?

Interactiveで素敵な日々という記事でも少し書きましたが、最近全体像が掴めてきて「Interactiveなもの」を感じることができており、また面白そうなところはイモヅル式で論文とかを捜しては読みつつ睡眠薬にしているのですが、47th先生が面白いエントリー(NYUよいとこ一度はおいで?)を立てていて、今日Dさんと話していて思いだしたので、僕もちょっと書いてみます。
同じような内容を以前Go East/West/North/Southで書いたことがありますが、その時は専らChicagoとNYCの比較という視点で書いたのに対して今回はもう少し踏み込んでいる点で、ちょっと視点が違います。もっとも、前回書いた内容は特に訂正する必要はないと思っていますし、今回のエントリーとも矛盾しないという理解です。
さらに、ロースクールへの留学にはいろいろな動機や目的があり、また人によってものの見方・感じ方が違うといった「一般的なお約束」を前提として、ですが・・・

僕の通っているロースクールのLL.M.プログラムは、
・Corporation Law
・General Studies
・International Legal Studies
・International Taxation for Foreign Students
・Labor and Employment Law
・LL.M. - J.S.D Program in International Law
・Public Service Law
・Taxation
・Trade Regulation

という感じで細分化されているのですが・・・どうも細分化されすぎていて「カネ」と「ヒト」の投資が分散されてしまっているように思います。
例えば、Corporation Lawのコースでは、会社法関係の教授のラインアップはやっぱり個人的にはいまひとつのような気がします(先日、JDの2年生と話していたら「そんなことないよ、このロースクールは会社法のPower Houseだぜ」と言っていましたが。。)。ただ、そこは金の力でRomanoとかCoatesといった有名教授をVisiting Professorとして引っ張ってきているわけですが、所詮は単発的な効果しかなく、抜本的な改善策にはなっていないような気がします。そういう意味では、やはりハーヴァードやコロンビアの会社法関係の教授陣は魅力的に見えます。もちろん、「教授が有名である」ことが全てではないですが、研究(者)と教育(者)のどちらの要素に重きを「置くべきか」については前者というのが一般的な理解のような気がします(参考)。もちろん、これには、「たかが9ヶ月のプログラムでは大した違いは生じまい」という反論も可能でしょう。

e0036628_7264493.jpgまた、ファイナンス法の関係の授業の品揃えも、今一つのような気がしています。色々あるにはあることは確かですが、Secured Transactionもなければ、LBOファイナンスや証券化のようなストラクチャード・ファイナンスを取り扱うコースも見つけることはできませんでした。せっかくNYにあるのなら、そして金が有るのなら、ファイナンス法を充実させても罰は当たらないのではないかと思います。もっとも、ファイナンス「法」ではなく、「ファイナンス」を勉強したいのであれば、ビジネススクールであるStern School of Businessのコースを履修することで代替できると思います。
また、このCorporate Law ProgramのディレクターであるWilliam Allenがサバティカルで大学に来ていないということが影響しているのかもしれませんが、授業以外でも、例えばThe Colloquium on Corporate Lawもウェブサイトを見る限り2003年以降大したDevelopmentがなさそうですし、Eventも数は圧倒的に少なさそうです(僕は一度だけ、SEC Panel on Enforcement Remediesに顔を出しました)。また、アンケートまでとったCorporate Law Mentoring Programは、その後まったく音沙汰がありません。

他方、ロースクールでかなり頻繁にイベントやレセプションをやっている(ように見える)のが、International Taxation for Foreign StudentsとPublic Service Lawで、多くのイベント掲示やイベント出席者を見かけます。また、Professor Weilerの率いるHauser Global Law School Programも結構興味深いイベントを企画していて、僕も何度か顔を出しました

LL.M.プログラム間でTuition(授業料)に差があるのかどうか知りませんが、仮に同額であるにもかかわらずプログラム間でこのような差が生じているのだとすると、ロースクールは「Diversification Discountされるんじゃないの?」、という感じがしないではありません(実際、NYUはDiversityに非常に気を使っている大学であり、Diversityコンテストで上位であることを宣伝していますので、どのLL.M.プログラムを金字塔として打ちたてようとか、そういうつもりはもともとないのかも知れません)。Discountとは言わないまでも、ニューヨークという大都会にあることで、「NYC Premium」の存在も囁かれていることも確かです、特にUndergraduateでは。

ということで、上記のような目立って見えるプログラムに興味がある人や、コーポレートに特に興味があるわけではなく(一般教養的に)幅広く勉強したいという人には満足度が高くなると思うのですが、コーポーレートやファイナンスのプラクティスを何年かしてきてもう少し「突っ込んだ」勉強を考えている人には、場合によっては、物足りないラインアップかもしれません(もちろん、履修限度イッパイに興味のある科目を詰めると、一般的に、ワークロード的にはキツイのは否めないので、「現実的な」対応は必要かと思います)。

何度も言いますが、人によって感じ方は様々ですし、僕も個人的に全否定するつもりはないのですが、ちょっと思うところがあったので、書いてみました。 多分僕を知っている人からは、「相変わらず文句が多いなあ、お前は」って言われると思いますけど。確かにこういう点は良くも悪くも全然変わっていないことは自覚しています、ハイ。
アメリカの会社法学者の名前なんてこっちに来るまで全然知らなかったのに、CorporateとFinanceが繋がってきたり、視界がちょっと広がった気がして、調子に乗っているのかも知れませんが、ご容赦下さい^^

そして、これも何度も言いますが、最後はIt's up to you, New York, New York!なのです。

では~
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by NYlawyer | 2006-03-31 07:34 | Law School

"CEO's seat is a hot seat."

YermackのCase DiscussionはAl DunapによるDownsizingについて。
“The chainsaw”と呼ばれたAl Dunlapが行ったこのリストラクチャリングは有名な話らしく、確か一昔前のNHKラジオ「やさしいビジネス英語」のVignetteにもなっていた。
さて、Al Dunlapが乗り込んだ時点で、製紙会社であるScott PapersのMarket Capitalizationは$3.1billion。
彼が実行したことは4つに要約できる。
すなわち、
・いわゆるノンコア・ビジネスの処分
・大胆なコストカット(具体的には、本社機能の集約と余剰人員の削減、寄付の廃止、R&Dの停止、ブルーカラーの20パーセント・中間管理職の50パーセント等を削減(11,200人))
・会社の株価に連動する形での管理職へのインセンティブ付与
であり、そしてスリム化しコストを削減した上での仕上げが、
・会社の売却
である。この会社を$9.4billionで売却したところで、彼の仕事は一丁あがり。Market Capitalizationベースで会社の価値を「3倍」にしたことになる。

e0036628_15183976.jpgYermackはもちろんAl Dunlapの功績については肯定的である("He invented the downsizing.")。まあ、大雑把に言えば株主は株価が3倍になったのだから喜ぶであろう。
ただ、ちょっと気になるのがその肯定的評価の内容。
Yermackは、このリストラクチャリングに、US entrepreneurship and spirit of venture capitalの真髄を見る。そして、これらは"Heart of Economic Growth"だという。まあ、これはいかにも彼が言いそうなことだ。
さらにYermackは、このリストラクチャリングは「創造的破壊(Creative Restrucuting)」(シュンペーター)だとまで言うのだ。僕は(新?)古典派経済学をきちんと勉強したことはないのだが、このリストラクチャリングはシュンペーターの言っていた「創造的破壊」とはちょっと違うような気がする。Dunlapのリストラクチャリングはどちらかというと「壊し屋」のイメージしかなく、彼の生い立ちやキャラクターを見ても、新しいものを創り出すという性格やリーダーシップを持ち合わせているとは言えなさそうだ。実際、3倍となったMarket Capitalization以外に何かを創り出したのかは不明である。Downsizingの仕上げは会社の身売りであり、そこにInnovationがあるのか(:シュンペーターはこういう形での会社売却も創造的破壊やイノベーションというのだろうか?)。
リストラクチャリングの正当化事由にMarket Capitalizationだけではなく理論的(精神的)拠り所を求めたのだとしても、ややミスリーディングな感がする(誤解があれば教えて下さい)。
ちなみに、Al Dunlapはこの業績を手に移った新たな会社Sumbeamのリストラクチャリングに取り掛かったのだが、市場の期待が大きく株価も最初から高くなってしまったためScott Papersのようなインパクトを与えられなかったことに焦ったのか、売り上げ・利益を大きく見せるために受注量以上の商品を売却したかどでSECから訴えられ、取締役会に解任された上、$500,000の罰金及び今後会社経営に一切関わらないという内容でSECと和解している。
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by NYlawyer | 2006-03-12 15:22 | Law School

Interactiveで素敵な日々

e0036628_649246.jpgビジネス・スクールとロー・スクールの授業数のミスマッチの関係で、ビジネス・スクールの授業を取っている学生向けに、mandatoryなmake-upのクラスが金曜日に設けられている。アサインされているのは、"Twenty-Five Years After Takeover Bids in the Target's Boardroom; Old Battles, New Attacks and the Continuing War", Martin Lipton, THE BUSINESS LAWYER (August 2005, Volume60, Number4)である。
で、誰が教壇に立つかというと、本来Corporate LLM Programの責任者のはずなのに今年はサバティカルで教えていないWilliam Allen 。Allenは、前職はThe Delaware Court of Chanceryの裁判官で、会社法のケースブックに載っている有名な判決等を書いているので、一応、この世界では有名人のようだ。で、ちゃっかり、ワクテル・リプトンのオブ・カウンセルに収まっている。

e0036628_6492665.jpgリプトンの論稿は、超簡単にまとめると、Corporate Americaは25年前の敵対的買収をめぐるバトルには勝利したが、今日は公務員や労働組合のpension fundを中心としたspecial interest shareholders達から新たなバトルを仕掛けられており、これに勝利するための戦いはまだまだ続くのだと血気盛んに(?)主張するものである(簡単すぎてすみません。しかし、ブログとはいえ、まとめようとすると結構気を使うので。。。)。
お約束の自慢話もあるにはあるが、秋学期のCoatesのCorporationsで触れられたDIsneyのケースをこの新たなバトルのcontextに置いた解説やら、Jensenの「偏向転向」(?)への言及やら、Bebchuckの切捨てやら、読んでみると当初の予想以上に面白かった。

e0036628_650191.jpgこの分野の議論全てをカバーしているとは到底言えないのだが、「ライツ・プラン(ポイズン・ピル)の導入によりCorporate Americaは防衛策を導入していない企業に比して、株主への高リターン、高い利益率、高い配当を実現できた」というリプトンの主張は、YermackのようなB-schoolファイナンス系の学者の主張と真っ向から対立する。
なぜなら、Yermackは、"Takeover Defense"という先日のクラスの中で、


そもそもライツ・プラン(Shareholder's Rights Plan)という名前はミスリーディングである、
(ピルがあればプレミアムが上昇することを示すデータは認めつつも)そのようなデータは防衛策が存在することで買収が実施されなかったという機会喪失を見逃している、
Allenが書いた、取締役会は市場の動きに合わせて判断をする義務はないとしたParamount v. Timeの判決は最悪だ、
と主張しているからだ。
e0036628_1637917.jpg最近、こんな感じの「市場信奉者」と「乗っ取り用心棒」との見方の違いみたいなものに触れる機会が多く、この分野の勉強は面白い。AllenとYermackは共同で授業を持っていたこともあるようだ。いわば、「市場信奉者」と「乗っ取り用心棒」を裁く仕事をしていたAllenは、明日、何を話すのだろうか。

当初、Yermackの授業も、LawのM&Aの授業も、内容がオーバーラップしていてどうなのかな?と思っていた。しかし、Yermackとそのクラスでアサインされる論文は、lawyerの考え方や視点と真っ向から対立するものの見方を提示してくれるし、企業法務というプラクティスを通じてみてきた会社や企業社会といったものをいろんな切り口で考えることができるというのは、企業法務という仕事に面白みを感じる人間であれば、ただそれ自体が面白いはずだ。これが、Interactiveってやつかと思ったりもする。

そろそろロースクールの合格発表の季節である。そういえば、去年、推薦状を頼んだ方からこんな感じのメッセージをもらっていた。
ニューヨークで、会社法の勉強ができるなんて素敵です。
きっと、最先端の法律問題が、色々勉強できて、刺激が多いことでしょう。

勉強を「素敵」と表現するなんていかにもこの人らしいなと思ったものだが、ここは素直に「素敵」なことだと認めておこう。写真はオヤジばっかりだけど。
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by NYlawyer | 2006-03-03 06:57 | Law School